ハイパーインフレが日本で発生する可能性はある?対策を含めてわかりやすく解説する!

コロナショックをうけて各国が大規模な金融緩和を行ったことによってハイパーインフレが発生するのではないか?

という懸念が台頭して市場を賑わせました。

しかし、筆者はハイパーインフレは日本や米国といった通貨発行権を保有する先進国では起こり得ないと考えています。

しかし、ある程度のインフレは今後発生しうる可能性はあると考えています。

本日はハイパーインフレが起こらないと考える理由をわかりやすく解説した上で、インフレに対する対策についてお伝えしていきたいと思います。

そもそもハイパーインフレとは?

ハイパーインフレといっても具体的には何なのか?

という疑問を抱かれる方も多いと思いますので、まず定義していきたいと思います。

 

ハイパーインフレは国際会計基準で3年間の累計で100%(年率26%)以上のインフレーションが発生することをさします。

つまり、例えば現在100円で購入できているお菓子が3年後に200円以上に値上げされているという状況を指します。

 

日本でも過去に1回ハイパーインフレを経験したことがあります。それは戦後1946年の供給能力が著しく低下している状況でした。1946年には1月で物価が100%近く上昇する局面もありました。

 

日本の戦後のハイパーインフレ

参照:日本銀行金融研究所

 

1945年から1949年末までで物価は約70倍という以上な状況になっていました。

 

ハイパーインフレの主な二つの発生要因

ハイパーインフレが発生する要因として主に2つ考えられます。

供給能力不足下での通貨の大量供給

まずは日本の戦後に発生したインフレーションの形態です。

以下は日本証券経済研究所の記述です。

敗戦直後の短期間に巨額の臨時軍事費が散布(軍隊・軍需企業への支払い促進)され,時を経ずして占領軍経費の支弁も巨額に上り、これらを契機としてインフレが爆発し,激化した。物価の高騰は著しく,原によれば「この時期は,一つの国家体制の崩壊期におけるインフレ政策の発動、インフレ政策の役割、及び経済的崩壊と物資の欠乏状態のもとへの大量・急激な紙幣の投入が,物価にどのような影響を及ぼすかといった問題についての実例を提供している

参照:証券経済研究「日本の戦後インフレーションと証券市場」

 

つまり、国が戦中の軍事費の支払いにために通貨が発行されて支払いに充てられたことで日本円の流通量が増加したことに加え、

そもそも通貨流通量に見合う生産力が戦争によって生産設備が破壊されたため供給できず、モノの価値が急激に高まってインフレが発生することになったとしています。

つまり、経済崩壊した段階で通貨が大量に供給されるとハイパーインフレが発生するということですね。

 

通貨安によるハイパーインフレ

もう一つの要因としては新興国で頻繁に発生する通貨安による輸入物価高騰が招くハイパーインフレです。

政変や国が混乱している状況では、先進国の投資が引き上げられます。このような状況は他にも新興国の外貨建負債が膨張して返済できずデフォルトする可能性が高いとみられると格付けが下がる局面でも発生します。

 

例えば、日本企業が投資したり出資していた分を売却して、日本国内に引き戻す時を考えてみましょう。

出資は現地建通貨で行っているので、売却した時に手に入る現地通貨を売却して日本円を購入することで自国に引き戻します。つまり新興国通貨売りが発生するのです。

更に、各為替トレーダーが上記の状況を見越して新興国通貨を売り込むので結果的に大幅な通貨安に見舞われることになるのです。

現在の日本の金融政策で起こっていること

現在、日本銀行は通貨を大量に発行して再びハイパーインフレが囁かれています。

ただ、金融緩和が始まってから7年以上が経過していますが一向にインフレになるどころか、逆にまたデフレに戻りつつあります。

なぜ、通貨を発行しているのにハイパーインフレが発生しないのかを紐解いていきます。

 

日本のマネタリーベースの推移

参照:日銀データを元に管理人作成

 

金融緩和以降右肩あがりなのが見て取れます。通貨発行量は確かに5倍-6倍にわずか8年で膨れ上がっています。しかし、物価は8倍になるどころか殆どインフレは発生してません。

実は、通貨は発行しているものの発行した通貨が市場で流通していないのです。市場に流通している日本円の総量を見るためにはマネーストックを見なければいけません。マネーストックは以下の通りコロナショック以前は数%ずつしか上昇していないのです。

 

日本のマネーストックの推移

参照:Yahoo finance

 

なぜ通貨発行量は上昇しているにも関わらず、通貨流通量は増えていないのでしょうか?

それは、日本の金融緩和の仕組みにあります。現在日本では政府が発行した国債を市中の金融機関が買取り、その後日銀に売却をすることで日銀が発行した円を引き受けます。

ここで円が新たに発行されるわけですが、あくまで預金金融機関が保有する円が増えるだけなのです。

 

日本の金融緩和の仕組み

預金金融機関が受け取った円を市中に貸し出すことで流通量が増えるのですが、そもそも資金需要がないため貸し出しを行うことができません。

結果的に、市中金融機関が保有する円を日本銀行の中の口座に預け入れてしまっているのです。日銀は銀行の銀行ですからね。

なので、いくら日銀が国債を買い取って日本円を発行しても、発行した日本円が市中に流通することはない状態が続いているのです。

マネーストックが上昇するヘリコプターマネーとは?

現在の日本の金融緩和の仕組みではハイパーインフレは起こり得ないことをお伝えしてきました。

しかし、金融緩和で直接資金を市場に供給する方法があります。それがヘリコプターマネーです。ヘリコプターマネーは政府が発行した国債を日銀が直接引き受けます。

日銀から国債の対価として受け取った日本円を直接政府が使用することができます。金融機関とは違い、社会保障費や公共事業など資金需要が政府にはあるのでいくらでも市場に日本円を供給することができるのです。

 

ヘリコプターマネーとは

もう一度、先ほどのマネーストックをご覧ください。直近2020年はコロナショックで給付金を供給しているということもありヘリコプターマネーを実行しています。

結果的に今まで数%であったマネーストック(=マネーサプライ)の伸びが7%にまで急騰しています。

日本のマネーストックの推移

参照:Yahoo finance

 

 

ヘリコプターマネーでハイパーインフレは発生する?

実はコロナショックでヘリコプターマネーを日本より急激に行っている国があります。他ならぬ覇権国である米国です。

コロナショックをうけ2兆ドル(約200兆円)以上にも上る経済対策を実施しています。結果としてマネーサプライは急騰しています。

米国のM2

参照:FRED

 

しかし、米国ではハイパーインフレは発生せず寧ろマイナスになっているのです。

米国の物価上昇率

通貨供給量が上昇したとしても何故デフレになるのでしょうか?

答えは簡単です。インフレやデフレというのは供給能力がしっかりとしている先進国経済においては結局需要によって決まるということです。

いくら通貨が流通としてもコロナで外出が規制され消費活動が停滞する状況において物価が上昇することは起こり得ないのです。

インフレは需要が供給を上回る時に価格が上昇することで発生します。しかし、需要が少ない状況ではモノの価格が上昇することはないということです。

 

ではコロナではなく通常の時期にヘリコプターマネーを行った場合はインフレは発生するのでしょうか?

もう一度米国のマネーストックをご覧いただきたいのですが、コロナショック以前から上昇してきています。しかし、ハイパーインフレにはなっていません。

米国のM2

冷静に考えて欲しいのですが、いくら通貨を供給したとしても経済が通貨を使用できる金額には上限があります。

それは生産能力です。100しか生産できない経済で120の通貨が供給されたとしても100しか使用することができないのです。

日本の戦後の例でみた通り、生産能力が破壊された状態で大量に通貨が供給されると「需要>供給」となりハイパーインフレが発生します。

しかし、経済が正常な状態であれば、あくまで供給能力までしか通貨供給がされても使い切ることができないのです。

結果的にマネーサプライが無尽蔵に増加してハイパーインフレになることもありません。また当然、中央銀行がインフレが上昇する局面で通貨供給量を絞り抑制する行動も取るのでハイパーインフレは起こり得ないのです。

マネーストックの上昇に備えるのは株式投資

ハイパーインフレは発生することは日本や米国などの先進国では考えにくいのですが、継続的にマネーサプライ(=マネーストック)は今後も上昇しつづけるでしょう。

通貨供給量が上昇すると徐々に通貨価値は毀損しますので、反対に資産の価値が高まります。すると、資産の代表格である株式の価値も上昇していくのです。

 

以下はマネーサプライと株価の相関ですが、マネーサプライの上昇に連動するように株価が上昇していることがわかるかと思います。

 

マネーサプライと株価の関係

 

マネーサプライの増加による適度なインフレの対策として株式投資を行うことは必要不可欠であるといえるでしょう。

まとめ

日米のような供給能力が安定している先進諸国においては通貨供給量が増加したとしてもハイパーインフレが発生することはあり得ません。

ただ、マネーストックの漸進的な増加によって通貨価値が徐々に減少することでインフレが緩やかに進むことは十分考えられます。

マネーストックの増加と株価の上昇は連動しており、対策として株式投資を行うことは必要不可欠といえるでしょう。

以下で筆者が投資しているファンドをはじめとして魅力的な株式投資先を紹介していますので参考にしていただければと思います。

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