インドネシアは東南アジアの中で成長著しい新興国です。ASEANの期待の新星というところですね。人口も2億7000万人とASEAN最大を誇ります。
本日はインドネシアの国としての魅力を紐解いた上で、インドネシアのおすすめ個別株についてお伝えしていきたいと思います。
最後に本当に魅力的な新興国投資法についてもお伝えしていきたいと思います。
〜もくじ〜
成長加速が確実なインドネシアの経済構造
まずはインドネシアの現在の経済状況についてみていきたいと思います。
高水準の経済成長率の推移
インドネシアの経済成長率は安定しており5%程度の高成長を実現しています。先進国である日本や米国の成長率とはかけ離れた水準ですね。

コロナショックで苦しむ2020年の成長率もプラス圏を維持しています。
魅力的な人口ピラミッド構造
新興国が成長する最大の要因は人口の増加です。
綺麗な末広がりとなっていますよね。

人口はまだまだ増加の途中で2070年まで増加して、最終的には現在の2.7億人から3.3億人まで増加することが見込まれています。
まだまだ、内需の拡大を伴って経済成長していくことが見込まれているのです。

インドネシアの需要面から見たGDP構成比率
インドネシアの需要面から見たGDP構成比率は以下となります。

日本や米国は民間消費は70%程度なので、まだ固定資本形成つまり投資の比率が高い構造とえいますね。ただ、新興国特有の構造ですので然程問題ではありません。
中国は投資比率が40%であることを考えると健全な水準といえますね。
成長率の寄与度も民間消費が主導しており健全な成長が成し遂げられていると言えますね。
中国依存度の高い貿易相手国
以下はインドネシアの「輸出+輸入」の合計の貿易相手国です。インドネシアの貿易相手国のシェア1位は中国となります。
中国は経済成長が今後鈍化することが予想されています。中国への依存度が高いというのはインドネシアの大きな懸念点の一つといえるでしょう。
インドネシアの株式市場は魅力的?
経済は中国依存が懸念されるところではありますが、魅力が高いことがご理解頂けたかと思います。
では株式市場は魅力的なのかという点について見ていきたいと思います。以下はインドネシア版の日経平均株価指数であるジャカルタ総合指数の推移です。
経済成長率は米国を圧倒的に上回っているにも関わらず、米国のS&P500指数のパフォーマンスに対して大幅に劣後する結果となっています。

必ずしも経済成長率と株価の上昇は一致しないのです。実際、日本の株式市場も最も上昇したのは成長が落ち着いた1980年代後半からでした。
株式市場が上昇する要因は以下に分けれられます。
- 先進国の投資家の資金が今後入ることが見込まれる
- 自国民がある程度裕福になり始め株を購入する余力がで始める
インドネシアはまだ株式市場が発達していませんし、国民が裕福ではないレベルなのでまだ上昇する素地が整っていないのです。
インドネシアのおすすめ個別銘柄とは?
では魅力的な個別銘柄についてお伝えしていきたいと思います。
今回紹介する銘柄については楽天証券で取引することができます
アストラ・インターナショナル(ASII)
一つ目はインドネシア最大の自動車メーカーがアストラ・インターナショナルです。自動車メーカー以外でも金融、鉱業、エネルギー、農業など事業の多角化を進めています。
業績は拡大基調でしたが、流石にコロナの影響もあり2020年12月期は売上と利益ともに下落となります。

年度
10億ルピア |
2015/12
|
2016/12
|
2017/12
|
2018/12
|
2019/12
|
2020/12
|
---|---|---|---|---|---|---|
売上高
|
184,196
|
181,084
|
206,057
|
239,205
|
237,166
|
186,900
|
営業
利益 |
11,979
|
17,567
|
20,326
|
26,868
|
26,184
|
—
|
当期利益
|
14,464
|
15,156
|
18,847
|
21,673
|
21,707
|
17,071
|
EPS
(ルピア) |
357.27
|
374.37
|
465.54
|
535.34
|
536.18
|
399.86
|
PER(倍)
|
16.79
|
22.10
|
17.83
|
15.36
|
9.56
|
12.63
|
配当
(ルピア) |
177.00
|
168.00
|
185.00
|
214.13
|
214.00
|
190.65
|

以下の通りジャカルタ総合指数には劣後しますが、2019年の水準に業績が戻ればPERは10倍をきる基準となり割安度が高まります。
今から仕込んでおくことで大きなリターンを狙えるかもしれません。

インドフード(INDF)
インドフード・サクセス・マクムールは食品加工産業に従事するインドネシアの会社です。増大する人口の食料需要を取り込める産業で戦っている魅力的な企業ということになります。
行政は右肩あがりに売上、利益ともに増加しています。コロナショックをもろともせず増収増益を成し遂げることが予想されています。

Dec-15 | Dec-16 | Dec-17 | Dec-18 | Dec-19 | Dec-20 | |
売上高 | 64,061 | 66,750 | 70,186 | 73,394 | 76,592 | 81,397 |
営業利益 | 7,362 | 8,285 | 8,683 | 9,143 | 9,831 | |
当期利益 | 2,967 | 4,144 | 4,156 | 4,166 | 4,908 | 5,099 |
EPS (ルピア) |
292.91
|
432.9
|
473.35
|
474.47
|
558.99
|
591.26
|
PER(倍) |
17.67
|
18.31
|
16.11
|
15.7
|
11.58
|
10.95
|
配当 (ルピア) |
168
|
235
|
237
|
236
|
278
|
284.01
|
利益は増加しつづけているのに株価は横ばいで推移しています。
つまり魅力度が高まっているということを意味します。PERも10倍という新興国の成長企業ということを考えると割安水準です。

今から仕込むのに適した銘柄ともいえるでしょう。
インドネシア株投資の欠点と魅力的な新興国投資
インドネシアは成長力は高い魅力的な新興国です。
ただ、経済水準が整っておらず本格的に資金が流入していない為、株価指数も個別株も株価は軟調に推移しています。
10年後には投資することで妙味がありそうですが、現時点はインドネシア株に投資するフェーズではないのです。
本当に魅力的な新興国投資は以下のような条件を揃えた新興国です。
- 今後外国人からの資金流入が見込める
- ある程度経済が発展している
- 今後ポジティブなニュースが期待できる
筆者は上記の条件を満たす新興国に他の投資家に先駆けて先行投資を行うことです。
筆者は上記のような条件を満たす新興国にフロンティアキャピタルというファンドを通じて投資を行い、コロナショックで世界中の株式市場が低迷するなかにおいて円建で20%以上のリターンを獲得しました。
筆者が投資している新興国ファンドであるフロンティアキャピタルについては以下で詳しくお伝えしていますので参考にしていただければと思います。
2020年から投資先としておすすめできるファンドを収益性・安定性・将来性の観点から、ランキング形式で紹介しています!
参考にして頂ければと思います!
