トータスパートナーズは日本人投資家が投資することができる数少ないヘッジファンドです。
投手手法は「割安株投資」を中心としながら、「未上場投資」を組み合わせたハイブリット型投資を行っています。
今筆者としては最も有望な投資先として考えています。
本日はトータスパートナーズについて徹底的に分析していきたいと思います。
〜もくじ〜
トータスパートナーズのファンドマネージャー
ヘッジファンドにおいて最も重要なのはファンドマネージャーです。ヘッジファンドは合議制というよりファンドマネージャーの裁量によって運用されます。
ファンドマネージャーの腕の良し悪しがダイレクトに運用成績に反映されます。
→ ヘッジファンドと投資信託の違いについてわかりやすく解説!中間に位置するヘッジファンド型投資信託と共に紐解く。
有名投資漫画のインベスターZでも投資を合議制で行うことについて以下で指摘されています。「優秀な人間が相談して出した結論なんて・・・ロクなもんじゃないんだよ」

孫正義氏が率いるソフトバンクや三木谷氏が率いる楽天のようにワンマン社長による会社が急成長していることからも伺えますね。
ヘッジョファンドにおけるファンドマネージャーは高級料理店における総料理長のような役割です。
トータスパートナーズのファンドマネージャーは学生時代とファンドマネージャーとして10年ほどの実績があります。
ファンド立ち上げ前の個人で運用を行っていたベースではリーマンショックでもプラスの成績を挙げております。過去1度もマイナス運用の成績を出していないという下落耐性の強さが一番の魅力です。
年率50%以上の派手な成績を挙げて喧伝しているファンドは確かに一時的に魅力的に映ります。しかし、逆に大きな損失を出す可能性もあるのです。
20%以上のリターンを出している場合は以下の2つが考えられます。
- レバレッジをかけて大きなリスクを背負っている
- たまたま投資している分野が調子がよかった
いずれにしても一度歯車が逆回転を始めると大きなマイナスを被る危険性を内包しているのです。
そして、大きな損失を被ってしまっては取り返しがつきません。
例えば1000万円を投資したとして50%の下落を被ったとします。すると貴方の資産は500万円に下落してしまいます。
元々の1000万円に回復するためには+100%の成績が必要となってくるのです。

例として投資の神様であるバフェット氏ですら年率20%程度のリターンを出すのが精一杯なのです。しかし、地道なリターンの積み上げが大きな資産を構築します。(後で詳述します。)
トータスパートナーズの運用成績
一番気になるのはトータスパートナーズの運用成績だと思います。トータスパートナーズ自体は2019年から運用が開始されております。
そのため、トラックレコードは殆ど存在しません。しかし、ファンドマネジャーが運用を行ってきた日本株ファンドの成績は安定して年率10%程度を出し続けています。
さらに特筆すべきは1度もマイナスの運用成績を出したことがないという下落耐性の強さです。2008年からの約10年をみてもリーマンショックやチャイナショック、昨年末の暴落と何度も暴落局面を迎えています。

市場が下落する局面でもマイナスの収益を発生させない手腕はさすがと言わざるを得ないでしょう。
下落が発生することなく1000万円を年率10%の運用を行えば以下の通り資産は飛躍的に上昇していきます。
【年率10%運用の威力】
初年度:1000万円
5年後:1610万円
10年後:2593万円
20年後:6727万円
30年後:1億7449万円

トータスパートナーズは基本的には従来のファンドと同じ戦略を用いています。
更に、以下で紹介する未上場企業投資を取り入れて安定して高い成績を狙う戦略を取り入れており非常に期待できるファンドとなっています。
それではトータスパートナーズの投資手法についてお伝えしていきたいと思います。
トータスパートナーズの運用手法①:日本株のバリュー株(割安株)投資
まず本流として投資を進めるのがファンドマネジャーが得意とする日本株の割安投資です。
割安投資ときくと一般的には低PERや低PBR投資のことを思い浮かべる方が多いと思いますが、同氏の割安株投資は一味違ったものとなっております。
ポイント①:現金価値だけで株式価値を上回る銘柄を投資対象に
実践するのは本家本流のバリュー株投資です。
バリュー株投資はウォーレン・バフェット氏の師匠であるベンジャミングレアム氏によって提唱された運用手法です。
→ 【ネットネット株とは?】ベンジャミン・グレアムが編み出した本格的なバリュー株投資手法をわかりやすく解説する!
企業の将来の利益を予見することは難しいため、企業が今持っている資産と株価の対比を用いて投資を実行します。
つまり企業の利益水準の成績表であるPLとり、今保有しているものを表したBSを重要視します。BSは左側に資産、右側に負債が存在し、差し引き分が純資産となります。

資産 | 現金や有価証券等の価値があるものから、 設備や土地等の将来利益を生むものが含まれます。 |
負債 | 借入等の将来企業からお金がでていくもの全てを含みます。 |
純資産 | 資産から負債を差し引いた純粋に保有している資産です。 |
一言に資産といっても、現金、有価証券、売掛金といった換金可能性が高い資産と、陳腐化等で価値が確定しない資産に大別されます。
資産 | 現金性資産 | 現金、有価証券、営業債権等の換金可能性が高い資産 |
その他資産 | 現金性資産以外の資産。 すぐ換金できなかったり、価値が陳腐化したり不透明な資産 |
トータスパートナーズが投資対象とするのは現金性資産から負債を引いた純現金性資産が株式価値を上回る銘柄です。図示すると以下となります。

上記の条件を満たす銘柄というのは保有している純粋な現金同等物だけで株価を上回る資産を保有しているということを意味します。
例えるなら、1万円のお札が入っている財布を5000円で財布ごと購入するようなものです。購入した瞬間に誰の目にも明らかな利益が生まれているというような銘柄を投資対象としているのです。
ポイント②:市場から放置されている小型銘柄に投資を行う
先ほどの説明を聞いて、そんな割安な銘柄存在するの?と疑問に思われた方もいらっしゃると思います。
確かに東証一部のような大型銘柄は証券会社等の分析の対象となります。そのため、基本的には実態に即した株価に収斂していきます。
しかし、東証二部や地方の株式市場の銘柄は証券会社から評価されない銘柄が数多く存在します。結果的に実態価値から大きく乖離した銘柄が稀に存在しているのです。
ただ、1つ大きな問題があります。中小型銘柄は割安で放置されやすのですが、ずっと割安に放置される可能性もあります。

しかし、あるきっかけがあれば何倍にも急騰するという特徴があります。個人で投資を行なっている場合は、投資家側から企業に働きかけることはできません。
しかし、ある程度の資金規模のあるファンドという形態で株式を買い占めて株主としての権利を発動することで能動的に株価を引き上げることも可能となります。
例えば、自社株買を推奨したり、経営改善を提言したりということが出来るのです。自分で上記の投資を実践した場合、そもそも見つけるのも難しいですし能動的な動きもできません。
トータスパートナーズに投資を任せる意義は十分にあるのです。
トータスパートナーズの運用手法②:未公開株投資
先ほどお伝えしたバリュー株投資はファンドマネジャーが従来から実践している理論に基づいた投資です。
トータスパートナーズは上記の基本戦略に加えて未公開株投資という新戦略を組み入れています。
ポイント①:バイアウト投資戦略を実行
未公開株投資を行う投資ファンドの形態をPEファンドと呼びます。一言に未公開株投資といっても様々な種類が存在しています。
一般的に未公開株投資といえば、ベンチャー企業に投資を行い上場時の株価上昇で利益を得るベンチャーキャピタル型の投資を思い浮かべる方が多いと思います。
しかし、実は一番多い形態は上場していない未公開の中小企業を買収して、経営改革を行なった上で高値で売却するバイアウトファンドとなっています。
以下は日銀がPEファンドの形態についてまとめたものです。
ベンチャーキャピタル型では株式保有比率は低く抑えて経営は現経営者に任せます。また殆どの場合は上場まで至らないためハイリスクハイリターン投資となるという特徴があります。
一方、バイアウト型の場合は経営権を握る比率の株式を取得し、実際に経営陣を送り込む経営改革を行い収益率の改善を行います。そのため、ローリスクでハイリターンを見込むことができるのです。
トータスパートナーズでは構成員として、戦略コンサルや総合商社のような経営のプロが数多く在籍しています。まさにバイアウト型投資で実績をあげるための人材が揃っているといえるでしょう。
ポイント②:高い投資リターンが期待できる
トータスパートナーズとして新たな戦略として取り組む理由は他でもない高いリターンを見込める点です。
以下は日本銀行が集計した、「PEファンド」と「株式市場の市場平均」と「ヘッジファンド」のリターンの比較です。

残念ながら投資信託は株式の市場平均に常に劣った成績となっています。ヘッジファンドは市場平均を上回る成績を上げていますが、PEファンドは更に高いリターンを上げているのです。
結果としてハーバード大学やYale大学のような超一流大学の年金基金もPEファンドを投資ポートフォリオに多く取り入れています。
以下はハーバード大学の2018年末現在の投資比率ですがPEファンドは全体の20%を占めています。更に、年率リターンは他の全ての投資形態を圧倒した年率16%となっております。
全体的なリターンを支えているのはPEファンドのリターンといっても差し支えないでしょう。世界最先端の機関投資家も積極的に採用している戦略ということができるでしょう。
→ 資産分散の必要性をわかりやすく解説!本物のエンダウメンと流分散投資ポートフォリオの組成方法とは!?
ポイント③:金融危機に強いことが想定される
リーマンショックのような危機が発生した時に最も影響をうけるのは大企業です。
日経平均に採用されているような銘柄は世界経済に影響されて大きく株価を下落させます。また中小型銘柄といっても上場企業であれば少なからず影響を受けます。
しかし、上場してない未公開企業では株式市場からの影響は受けにくいという特性があります。そもそも殆どまるごと未公開企業を買収するので、投資家からの資金が流出するという心配はありません。
金融危機時においてはパニック状態で売りが売りを呼び恐慌状態に陥ります。しかし、上場されていない銘柄では、そもそも株を売却する流動的な投資家そのものが殆ど存在していないのです。
ファンドマネジャーが得意とする下落耐性の強さを更に補強することができるというメリットがあります。
ポイント④:大廃業時代を救う社会性がある
更にPEファンドのバイアウト戦略には日本の大きな問題を救う社会性も兼ね備えています。中小企業庁の発表によると2025年時点で70歳以上の経営者は245万人となります。
その中で後継者未定の経営者は約半数の127万人と推計されます。更に半分の約60万社は黒字のまま廃業を迎える可能性があるのです。
全ての企業が約380万社ですので、後5年で約20%の企業が黒字廃業の危機に瀕しているのです。中小企業の中には高い技術力を持っている企業や、非常によい経営資源を保有している企業も存在しています。
トータスパートナーズが買収対象とする企業はまさに廃業の危機に瀕している有望な中小企業です。日本の深刻な社会問題に一石を投じる社会性も有したファンドということができるでしょう。
手数料は成功報酬型
トータスパートナーズにかかわらず、ヘッジファンドの手数料は成功報酬型です。
→ ヘッジファンドの成功報酬型手数料体系を投資信託と比較しながらわかりやすく解説する!ハイウォーターマークとは?
成功報酬型の手数料の合理性を説明するために、まず通常の投資信託の手数料を説明した後に解説していきたいと思います。
投資信託の手数料は投資簿価ベース
投資信託では手数料は基本的には購入時に発生する購入手数料と毎年発生する信託報酬の二種類存在しています。
重要なのは投資信託においてはたとえ、損失が発生したとしても手数料が発生するという点です。例えば信託報酬が2%で1000万円分の投資信託を購入した場合を例に考えてみましょう。
【CASE.1】損失が発生して800万円に投資簿価が減少
→ 信託報酬は800万円×2% = 16万円
【CASE.2】損失が発生して1200万円に投資簿価が増加
→ 信託報酬は1200万円×2% = 24万円
利益がでても、損失が発生しても殆ど信託手数料は変わらないのです。ですので、投資信託では利益を追求するよりは、より多くの資金を集めることに注力しています。
投資信託の手数料形態は利益にコミットするインセンティブが殆ど存在しないのです。
トータスパートナーズの手数料は成功報酬型
一方、トータスパートナーズは利益が出た部分から成功報酬型の手数料を受け取ります。
例えば1000万円を投資して1500万円となったら利益の出た500万円の中から手数料を徴収するという形態です。つまり、利益が出なかった場合は手数料を受け取ることが殆ど出来ないのです。
ファンドも当然ビジネスですので収益を獲得しなければいけません。ファンドの収益のほとんどを占めるのは成功報酬手数料ですので利益をあげるインセンティブが存在します。
結果にコミットする運営を行うからこそ高い収益を見込むことができるのです。
最低投資金額は?
トータスパートナーズの最低投資金額は1000万円となっています。閾値が高いと思われる方もいらっしゃると思います。
しかし、ヘッジファンドという形態においては投資できる人数が制限されています。また、ファンドの運営人数も限られています。顧客一人一人に対応するためにも人数を制限する必要があるのです。
先ほど投資手法でお伝えした通り、バリュー株でも大きなポーションを保有する必要がありますし、未公開企業の買収でも資金が必要となってきます。
上記の事情から一人当たりの投資金額を大きくすることで大規模な資金を集める必要があるのです。
ただ実際ファンドの営業の方に話を伺うと1000万円未満でも投資をしている投資家もいるそうです。資金不足で悩んでいる方も一度問い合わせて話をきいてみるとよいでしょう。
トータスパートナーズに投資をする方法
ヘッジファンドでは基本的に投資信託のように大々的に宣伝することができません。その代わりに自由な運用手法を認められているのです。
通常は知人の紹介経由で存在をしり、口コミで投資家を増やしていきます。実際、筆者も会社員時代の先輩からの紹介で投資を実行しました。
上記のこともありトータスパートナーズに投資を行っています。
いずれにせよネット経由で投資信託のように購入することは出来ませんので、興味のある方は以下の公式ページから問い合わせて営業員から直接話をきくのがよいでしょう。
ファンドの構成員の方達も自己資金をファンドに投資しているため、より詳細な内容を聞くことができるでしょう。
まとめ
トータスパートナーズは実績のあるファンドマネジャーによって運営されているヘッジファンドです。
彼が従来得意としてきた日本株のバリュー株戦略に加えて未公開株投資を組み合わせています。
未公開株投資は高いリターンと高い下落耐性が期待できるだけでなく、大廃業時代を救う手段としての社会性も持ち合わせています。
トータスパートナーズは長期的に安定した高い成績を期待できるファンドですので非常におすすめできるファンドとなっています。
2020年から投資先としておすすめできるファンドを収益性・安定性・将来性の観点から、ランキング形式で紹介しています!
参考にして頂ければと思います!
